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軸流ファンの用途と納品までの過程を知ろう

軸流ファンとは

軸流ファンとは軸流送風機のことを言います。そして、軸流送風機はプロペラ送風機とも言いまして、数十枚の羽根を持つ送風機です。小型であるにもかかわらず、大きな風量を出すことができ、あらゆる産業にも使われています。比較的、運搬や据え付け等が簡単なのも大きな特徴でしょう。その用途として室内の換気のほか、鉱山やトンネル、船舶の換気にも使われますし、火力発電所用のボイラーにも押込通風として重宝しています。

軸流ファンの材質についてご説明致します。銅版製のものは炭素銅、亜鉛鉄版、ステンレス、炭素銅製ハブやステンレス製ブレード、ステンレス製リベットというセミステンレスのほか、アルミやセミアルミでできています。一定成型タイプおよび組み立てタイプであるアルミ鋳物もあり、ステンレス鋳物も使われています。その他の材料は使用条件、数量、サイズによって異なり、お客様の希望にも応じています。そして仕上げはフタル酸エナメルのグレー色、亜鉛メッキ銅板、体熱300℃シルバー、エポキシ塗装、溶融亜鉛メッキ、その他指定塗装という外見になっています。

その材質である銅版製にも様々なタイプがあります。中位の静圧運転に適した物、比較的低い静圧の運転に適した物、低スピードで大風量の上、低騒音のもの、低回転低騒音の物、静圧変化に適したもの、ヘビーデューティーな場所にあうもの等、さまざまなタイプのものがあり、その性能を活かしたそれぞれの用途があります。どれをとっても優れたもので日本の産業にも貢献しています。こういった特徴を押さえておくと、軸流ファンについてより詳しい情報がわかり、その用途についての理解も深まることは間違いないです。

軸流ファンの用途

軸流ファンは、日本各地の様々な産業に使われ、私たちの生活にも直結しています。それでは、具体的にどのような用途があるのか、ご説明致しましょう。

まず、モーター直結式のものは大型プラントの冷却装置や、自動車用の機器試験、港湾設備、食品加工や薬品等の装置で活躍し、アルミ鋳物製は熱風乾燥器で活躍しています。ベルト掛け式は東北地方のインフラ、工事現場や塗装ブースで利用されています。他にも特注製作品というものがあり、防爆エリア向けのもの、高温耐熱エリア向けのもので乾燥機や乾燥装置で活躍しています。その他に農業用、クーリングタワー、熱交換器用、炉内攪拌用、ラジエーター冷却用、排気パネル、冷凍冷蔵機器、調温室用、塗装乾燥用、小型加湿器用、局所冷却用、材木乾燥機、庫内排気ファン、防爆軸流ファン、高温ファンがあり、ありとあらゆる産業でその力を発揮しています。

オーダーメイドも承っているというこういったファンの製造会社があります。お客様からの相談に応じて高温且つ防爆エリア向けの特注のファンを製造することも可能です。また、乾燥機、乾燥装置、高温エリアの排気、換気というお客様からの相談に応じた高温耐熱エリア向けのファンの製造もこの会社が手掛けました。従来通りの製造ファンの他にもこういったニーズに応じた製造を承っているという会社があるのは、人々の生活においても企業としてのニーズや利便性においても、おおいに役立つことでしょう。こういった会社が増え、さまざまな企業からの提案や研究が実現されると、産業の面でも発展するでしょうし、人々の生活もいっそう豊かに潤うようになるでしょうし、こういったファンの用途は次から次へと出てくることでしょう。

軸流ファンの納品までの流れ

軸流ファンの納品までの流れについて、ご説明致しましょう。どのような課程を通ってファンは納入されるのか、興味深いところでしょう。

比較的小型のものやその会社従来のものでしたら、送風機仕様書をダウンロードし、FAXまたはメールで製造会社に送ります。特注品でしたら、特注用の送風機仕様書をダウンロードし、FAXまたはメールで製造会社に送信します。こちらは、比較的小型のものや従来の製品よりも詳細なデーターが必要となるでしょう。静圧、風量、使用温度といった基礎的なデーターはもちろんですが、それ以外の希望について、分かりやすく示した方が、希望に添った製品を製造しやすいのがその理由です。多くの場合、発電機、焼却炉、製鉄所で、比較的大きなファンがこのような特注品となるようです。

こういった相談を受けましたら、ファンを作る製造会社はお客様のご希望を第一に考え検討します。その結果を小型の物、従来の物の製造の場合は通常3日、特注品の場合は通常約10日でお客様にご提案、お見積りとなり、設計、製図が出来ます。羽根車、ケーシング、シャフトといったところを綿密に強度計算し、部材を選択の上、外形図を書くといった課程です。その後、材料の裁断、切削、溶接、カシメ、バランス修正、組み立て、仕上げ塗装、試運転、荷造り運搬もしくはお客様のお引き取りということもあります。こういった様々な過程を経て、軸流ファンを始めとした様々なファンがそれぞれの用途において活躍するのでしょう。

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