シロッコファンの概要と用途および清掃について

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シロッコファンの概要と用途および清掃について



シロッコファンとは 原理と特徴



ファン(送風機)というと、プロペラ式の換気扇や扇風機が最初に思い浮かべられることと思います。しかし、最近ではプロペラの無い扇風機も販売され、換気扇の掃除をしようと思ってダクトをあけると円筒状のものが入っている場合もあります。ファンの中でもプロペラが付いているものを軸流ファンといい、円筒状のものを遠心ファンと呼びます。この遠心ファンの種類の中の1つがシロッコファンと呼ばれるものです。

では、なぜ円筒が回転して送風が可能になるのでしょう。実は円筒の局面の部分が細かくスリット状になっています。またこのスリットは円筒の中心に対して多少傾いた形になっています。このような形状の円筒を円の中心を軸に回転させると、遠心力によって円筒内の外側の空気が円筒外に押し出されます。そうすると円筒内の気圧が低下するので、円筒内に新しい空気が送り込まれます。円筒の回転数を上げることでより空気の流量が増えて行きます。このように外部の影響とは関係なく、内部の圧力差を生む状態を静圧の差を大きくするといいます。円筒の壁目のスリットに角度が付いているのは静圧の効果を大きくするためです。

シロッコファンにはケースが付いているものがほとんどです。これは、送風効率を上げるとともに騒音を抑える効果があります。特徴としては、送風量は少なめですが静圧効果が高く熱交換用であったり、狭いダクトなどによく使用されます。プロペラファンとは違って、ダクトを使って排気できるので、外壁に面していなくても使用できます。シロッコファンによく似たファンでターボファンというものも存在しますが、こちらは基本的にケースが無く、円筒内部に円筒中心に向かって湾曲した羽が付いているものもあります。比較するとこちらはより静圧効果が高いファンになっています。



シロッコファンの用途



シロッコファンは、その原理と静かさを生かし、小型のものから大型のものまで様々なところに使用されています。一番多く使用されている例としては、マンションやビルの排気を行うためのダクトが挙げられます。レンジの上のフードファンにも使用されています。これは、住環境であまり騒音を出さないというメリットと、静圧の特長を生かして入り組んだ場所でもゆっくりとした排気が可能なために、使用されています。

送風という用途では、セントラルヒーティングの暖気を各部屋に送り込むなどの用途にも使用されています。また、吸気や排気がそれほど強くないため、ガスが発生する薬品の調合時に大学や研究所などで使用するドラフターに使用されることも多く有ります。同様に微細粉体(エアロゾル)などの集塵装置の吸気部に使用されることもあります。こちらの集塵装置も送風(吸気)が強すぎるとエアロゾルが空中に舞ったままの状態になってしまい、うまく集塵できなくなるので多く使用されています。

その他の使い方としては、熱の放出に使用するケースも増えてきています。エアコンの熱を排気するために使用されている場合もありますし、最近では熱交換の部品としてパソコンの冷却ファンに使用されているものもあります。一般的に販売されているパソコンではターボファンを使用しているものが多いのですが、自作のパソコンなどの部品として発売されているものが増えてきています。熱交換の排気の利用としては、他にも、プロジェクターや映写機、クーラーや自動販売機など様々な用途に使用されています。



シロッコファンの清掃の仕方



シロッコファンを清掃するには、まず自分に電気製品を分解、組み立てができる能力があるかどうかを冷静に判断してください。間違った取り外し、取り付けを行うと現状復帰できない可能性がありますので、自信が無い場合には無理をせずに専門業者に清掃を行ってもらってください。

シロッコファンは、ケースの中にファンが入っているので製品のケースが取り出せるように、格納部のふたを開けます。ケースは内部でねじ止めされているのでケースを固定している部分だけをはずします。ねじなどは取り付け時のことを考えてわかりやすく分類しておきます。留めている部品はねじ式のものが多いのでドライバーとペンチがあればはずすことができます。

ケースが取り出せるようになったら給電用のケーブルが付いているのでソケットを丁寧にはずします。ケースを取り出した後に、安定した場所に置きケースのふたをはずします。この状態になると、ファンが取り出せるようになっているので、ねじを緩めながらファンを取り出します。

ファンを取り出した後の洗浄ですが、ファンの材質によって使用する洗剤を選択します。樹脂製のファンの場合、不適切な洗剤を使用すると樹脂に浸透してファンが後から割れる原因となります。金属製の場合、苛性ソーダ系もしくは炭酸ソーダ系の洗剤を薄めて数分浸してから、ブラシなどで汚れを取ります。汚れが落ちたら取り外したときと反対の手順で取り付けを行います。

レンジの上のフードファンなどがきれいになると、とても気持ちのいいものです。年末の大掃除のときなどに、取り組んでみてはいかがでしょうか。

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